彩恵りり🧚♀️科学ライター✨おしごと募集中:2023 BUは地球に落ちていないと推定されているよ! 2023 BUは地球最接近の約5日前、2023年1月21日に初めて観測され、興味深い軌道であることから相当な回数観測され、衝突はしないもののかなり接近することが明らかになっていたよ。そして何よりの証拠として、1月27日の最接近の後も2023 BUは観測され、最後の観測記録は1月31日だったよ。だからその動画が2023 BUだと言っている場合、別の火球に対して誤って2023 BUと主張した、ということになるね。 約9日間とちょっとの観測期間で231回と、このサイズの天体としては異例の回数観測された結果、2023 BUの最接近距離は9967±0.15kmと、異例の精度で最接近距離が求まったよ。これは地球中心からの距離なので、地球表面から約3589kmを通過したことになるよ。もちろん、最初の観測回数が少なかったころは、接近距離の不確実性はもっと高かったけど、最初から衝突するとは思われていなかったよ。例えば2023 BUの軌道に関する最初の報告やそれに基づいた計算結果を観ると、観測回数がわずか25回の時点で、地球表面から3500~3600kmを通過するという予測に対し、不確実性は±2598.9kmという値だったよ。どういう数字の取り方をしても地球の半径を下回らないことから、2023 BUは地球に落下しないことが分かるね。 2023 BUは、これまで観測された、地表に衝突せずに地球に接近した天体としては史上4番目に接近しているよ (小惑星として正式に登録されていない流星や火球を除く) 。この前後にランクインしているいくつかの天体は、観測期間も回数も少なかった、あるいはそもそも最接近前に観測できていなかったことから、不確実性は±10km程度となっているよ。もちろんこれでも他の小惑星最接近距離と比べたらよほどの精度だけど、それすらも上回る精度で計測された2023 BUは、2023年の接近では確実に地球には落下していなかった、と言えるよ。(Read more)