山下澄人:昔もそれより昔を経験していた人はそういっていました。わたしの父は戦争を子どものときに経験していてやっぱり「昔は良かった」といっていました。戦中は毎日が非日常(といういい方はしなかったけど)、爆弾が落ちたり人間が死んだりして何だか楽しいし、終戦後はさまざまな暴力がそこら中にあふれて何もなかったけど自由でよかった、といっていた。「今」はいつも嫌われた。わたしは昔が嫌いです。昭和の風景も嫌いです。でも「今」も嫌いです。今のとくに街の風景なんか大嫌いです。わたしは少なくともわたしが見聞きしてきた人間の時間に良いときなんかなかった、ない、と思っています。人間は間違えたと思っています。問題は今昔にあるんじゃなく「今」を嫌わせるその状態にあるのだと思います。(Read more)
amano jaki:あまりにも抽象的で答えにくいですね。昔というのはいつの事かわかりませんし。 思い付いたことを答えますね。 まず「誰にとって」なのかということになると思います。 パワハラを繰り返しているような人、セクハラを繰り返すような人は、何も問題にされなかった「昔の方が良かった。」と言うでしょう。 つぎに「どういう側面で」ということかな。 対人関係が「昔の方が良かった」ということもあるかと思います。人間関係が濃密だった。それは社会機能の分化の過程で人間関係は希薄になってくる側面があります。たとえば家族の機能。昔は家族の機能として、外敵(獣等)から身を守る、食糧を得る、教育、生老病死、その他の生活のほぼ全般が家族の機能だった。しかしそれが社会が発達するにつれ、これらの機能は薄れ社会が担うようになった。普通の生活では身を守るのには必要最小限で良い。食糧はスーパーマーケットに行けばよい。教育は学校がかなりの部分を担う。生老病死も・・・。人間関係が濃密だったのは良いことだったかもしれないけれど、それが日々の生活が楽だったかというとけしてそういうことはないでしょう。日々の暮らしを楽にするためにどんどん社会は進化してきている。 「本当に昔の方が良かった。」なんて私は全く考えません。昔の方が本当に良かった部分があれば教えてもらいたいものです。人間は間違った進化をたくさんしてきていますが、それでも総合的には良い方向にむかって進化していると思っています。昔より今の方がはるかに良い生活ができるようになったと思います。(Read more)
鈴木 一生:個人レベルだと「若いときは、もっと無理がきいたのに」とは感じます。 あと企業は成長して大きくなるといろいろ面倒が増えるので、早い時期から企業にいた人が「昔は良かった」と言うのはしばしば見かけます。本気で言っている人は、しばらくするとスタートアップに転職したり自分で会社を立ち上げてますね。(Read more)