Yoshi Yamaguchi:コンピューターの創生期では、プログラムは直接機械語で書かれていました。一応アセンブラはありましたが、それを手で機械語に翻訳する(ハンドアセンブル)などの方法で機械語にしていました。
しかしながら、IBMがFORTRANを開発して、これが世界初のコンパイラとなります。(グレース・ホッパーがそれ以前に開発していますが、大規模に使われたコンパイラはFORTRANが最初です)最初のFORTRANコンパイラはそのような背景から、アセンブラで書いたものとなります。
特定の言語のコンパイラをその言語自身で実装する(セルフホスティング)が一番最初に行われたのはLISPですが、それまではコンパイラはアセンブラで書かれていました。
最近のプログラム言語用コンパイラは直接アセンブラで実装することはなく、C言語を最初の実装に用いることが多いと思いますが、そのような言語も一定以上の安定性を得たあとにセルフホスティングになることも多いです。私がよく知る例としてはGo言語は初期のコンパイラはC言語で実装していましたが、バージョン1.5でコンパイラが(ほぼ)すべてGo自身で再実装され、Goでコンパイルされるようになりました。