田口善弘@中央大学:この質問については基本的には「はい」ということになります。
ロジスティック回帰分析というページがわかりやすいとは思うのですがロジスティック回帰分析の場合の回帰式は
log ( p / 1-p) = a x+ b y +c (*)
(pが確率、x,yが説明変数)となります。これに対して皆が注目するのはlog (p /1-p)ではなくpそのものなので
p = 1 / (1+ exp ( ax +by +c)) (**)
という式の方を思い描いていると思います。両方とも同じ式じゃないか、と思うかもしれませんが、(*)と(**)では「最適なa,b,cの値が違う」ということを考えてください。log
(p /
1-p)の誤差を最小にするa,b,cの値とpの誤差を最小にするa,b,cの値は同じではありません。その意味では「影響の大きさを示唆する」という言葉の意味をよく考えないといけません。極端な場合(*)で考えた場合の「影響の大きさ」と(**)で考えた場合の「影響の大きさ」はxとyの間で逆転してしまうかもしれません。
そういう意味では「影響の大きさ」という漠然とした言葉を含んだ質問はちょっと間違いのもとだと思います。