鵜山太智:日食、月食、流星自体はメカニズムが既知のもの(日食と月食: 地球か月がもう片方に影を落とす、流星:
宇宙空間にあるダストが地球大気に突入する)なので、珍しいものではあっても研究の対象にはならないと思います。
ただ、これらが関わる事で何か謎になっている事柄が解けるとしたら、これらを利用した研究の対象になると思います。例えば日食と同じメカニズムを利用して、系外惑星が恒星の前を横切ることで、恒星の光度がほんの少し下がる現象を検出する方法(トランジット法)というものがあります。NASAによってトランジット観測を目的としたKepler衛星、TESS衛星なども打ち上げられており、これによって数千の系外惑星が発見されました。
流星はちょっと思いつかないので完全なる想像での話になりますが、、
数年前にオウムアムアという太陽系の外から太陽系内にやってきた天体が史上初めて発見されました(既に地球からも遠く離れてしまっています)。限られた時間で行われた観測からこの天体は彗星のような特徴がなく、小惑星の一種と考えられています。もしこれが彗星であったとしたら、太陽のごく近傍を通過した際にその欠片が太陽系の中に放出されたかもしれません(実際にそのような報告はないです)。そうなれば、太陽系の外から来た物質を直接調べられるチャンスでした。流星を観測するというよりはサンプルリターンになる気はしますが、地球軌道とその欠片の軌道を入念にシミュレーションして、将来的に成分を調べるのを目的としたいくつかのミッションが考えられますね。