杉本憲彦:ポテンシャルを研究能力の一つとして回答してみます。また、成果は一つの研究業績ではなく、その方が研究者として大成しなかった、として回答しています。 よくあるのは、その方の能力がうまく発揮できない、研究分野、研究テーマ、研究環境の場合です。例えば、数学的能力やプログラミング能力がすごくあっても、それを生かせる指導教官の存在や研究テーマがないと、不完全燃焼になってしまい、最終的に研究を辞めてしまいます。 他にも、その方が優秀であるからこそ、研究者の待遇の悪さ(何年もパーマネント職を見つけられずにポスドクを点々としなければならない)に早くに見切りをつけて、民間に就職される方がいます。 それぞれ、何が足りていない、というのは本人の責任でもない気がしますが、自分の能力を生かせる分野の選択、研究室の選択、研究環境の選択、が大事だと思います。教員側からすれば、早くにその方の能力を見出し、うまく大成する方向に導いてあげることも大事だと思います。 けれども、研究を辞めてしまった方が新しい環境で成功することも多々あるでしょう。何が正解とは簡単に言えないです。(Read more)
TKG:います! 私の同級生に東大で数学を専攻した人がいます。 彼は全国模試の数学で何度か1位を取った人なので、ポテンシャルは申し分ないと思います。 でも、今は小さな塾で講師をしているので、人生における成果といえるものはまだないです。 本人もそのことをとても気にしていて、イライラしていることが多かったです。 彼に足りなかったものはなんだろうかと考えてみたところ、2点あるかなと思います。 まず一点目がコミュニケーション能力です。 彼は細部にこだわるタイプで、自分の思い通りにならないと大きな声で怒ってしまうことがよくあるので、なかなか組織で活躍することができなかったようです。 学生の頃からそうだったので、治らなかったんだなと思います。 もう一つが、他人を見下す傾向があるところです。 地方の高校では天才だったと思いますが、東大では数学以外は普通の人なので、1番にはなれなかったみたいですが、それでも地元の同級生などを見下して話すことが多かったのでその点も成功に響いたのかなと思います(Read more)