むらやん:特に思い浮かびませんが、敢えて言えば「音楽で身を立てたいと10代の頃に思ったが何をどうしてよいのか全く分からず、とにかく音楽の勉強がしたいとアルバイトして自分で学費を払いながら音大に行ったこと」が一番大変でした。
ピアノのレッスンに通ったこともないので全く弾けず、小中高と学校での音楽の成績はずっと5でしたが音楽理論など皆目分からず、この状態でプロになりたいとか寝言ほざくのもいい加減にしろと思い、「ピアノが弾けなくても入れる音大」を見つけて一年間理論と聴音・ソルフェージュとピアノのレッスンを受けたあと入学しました。
とは言え休みなく夜にバイトしながらでは当然勉強や練習の時間は全く足りず、何故か成績は中の上をキープしていたものの何もかも中途半端なまま終わってしまいました。
今役立っている知識や経験は、あの学校で得たものよりも出てから学んだもののほうが遥かに多いのが実情です。
しかし、ある年齢までは「自分で金払いながらよくがんばった!」という自分を励ます材料になっていたので、あながち無駄ではないでしょうね。
また、子ども時代は「知らない分からないということが分かっていない」という状態だったので、学校で「学ぶ姿勢を学んだ」のは大きいです。問題解決能力を身に付けるために音大に行ったようなものです(苦笑)
そして、「ひとつでも何かを最後まで完遂することの重要性」を身をもって知りました。「(仕事にしろ人間関係にしろ)ダメだこりゃと思ったら撤退するのは極力早いほうがよい」ということも。