Shintaro Shimizu:不動産投資には大きく以下の4種類の戦略があります。
* コア型 戦略(Core)
* 長期的で安定した賃料収入(インカム)の獲得を目指す
* 長期保有前提なので、需給安定したエリアで、グレードA以上の優良で築年数が古すぎない物件
* ローリスク・ローリターンで長期安定収入を好む年金基金などの投資家が好む
* コアプラス型戦略 (Core+)
* 賃料収入(インカム)に加えて、一定の売却差益(キャピタルゲイン)の獲得も目指す(=トータルリターン志向)
* 中期保有前提。買ってから値上がりするまでの期間はインカム収入メインで、不動産市況の変化により、売却差益が見込める局面では売却を行う
* いいとこ取りのように見えるが、実際に両立させるのは難しい
* ローリターンのコア型戦略では物足りない投資家が、リターンのブーストのために参入する傾向。ミドルリスク・ミドルリターン
* バリューアッド型戦略 (Value-Add)
* 維持費の投下が不十分などの理由により、収益性が低下している不動産をリノベーションすることで、不動産価値を上げて、売却差益(キャピタルゲイン)の獲得を目指す
* 新築リスクは取らないものの、一定金額の投資を行うことで、既存物件の空室率を下げる・賃料を上げるような戦略。ハイリスク・ハイリターン
* 運用者によるリノベ力やリーシング力などの巧拙が試される
* オポチュニスティック型戦略 (Oppotunistic)
* 売却差益(キャピタルゲイン)の獲得を強く志向する、要は安くかって高く売る戦略
* 短期保有前提。インカムを志向しないため、保有期間が短いほど、IRR(内部収益率)が高まるので。
* 建築中の物件を購入し、仕入れ値よりも高値で竣工時に他社に売却するというトレーディングのような戦略も駆使し、他戦略ではありえない3ヶ月で200%リターンといったケースも見受けられるが、多額の投資費用がかかり、当然のようにアッパーハイリスク・アッパーハイリターン
上記のどの戦略が適切かは、質問者の方の投資スタイル(リスク・リターン特性や国・地域志向)などによって異なりますが、人口動態・地政学的要因・物件特性・需給などをデータに基づき定量的に判断して、投資を行うことにより、不確実性をマネージし、勝ちやすい投資手法を見出すことができます。