Masazumi Honda:実際シュレーディンガーはハミルトンヤコビ方程式からシュレーディンガー方程式をある意味で"導出"したと言われていますよね。
歴史的な経緯はさておき、以下のような感じの理解はどうでしょうか:
まずハミルトンヤコビ方程式は、古典力学において速度(~運動量)がある未知の関数S1の位置微分で与えられるときにS1が満たす方程式と見なせると思います。
次にシュレーディンガー方程式を波動関数の位相S2が満たす方程式として書き換えることを考えます。これは量子力学の方程式ですが、hbarを0に取るとS2が満たすなんらかの古典力学の方程式になると考えられます。このとき、波の群速度はS2の位置微分で与えられるので、この方程式は速度がある未知の関数S2の位置微分で与えれるときにS2が満たす古典力学の方程式になると考えられます。これはまさにS2に対するハミルトンヤコビ方程式となるはずです。