鈴木 一生:個人的には Mattermost [1] のサーバーや、メールに DKIM 署名をつけるのに使っています。
Mattermost
Mattermost は一言で表すとオープンソースの Slack です。Slack
はホスト型のサービスで、たとえば90日以上前のメッセージ履歴を閲覧するには有料プランの契約が必要です。仕事で使うなら高くないと思いますが、個人で使うには微妙なところですね。
Mattermost はセルフホスティング可能で、メッセージの量やデータサイズには制限がありません。VPS の処理能力やストレージ (Amazon S3
も使えます)に余裕があるなら、VPN サーバーと問題なく同居させることが可能です。
DKIM
昨今は迷惑メールを防ぐため、電子メール送信時に送信元で電子署名をつける DKIM [2]という規格が普及しています。私はメールのやりとりには個人用の Gmail
サービスを利用していますが、メールアドレスとしては独自ドメインを使用しており、そのままだと DKIM 用の電子署名がつけられず、受信側で SPAM
と判定される可能性が上がります。
Gmail も DKIM には対応しているのですが、個人用 Gmail では @gmail.com
というメールアドレスに対してのみ電子署名がつきます。商用サービスである Google Workspace
を使うと独自ドメインでも電子署名がつけられますが、今度は YouTube Premium ファミリープランなど一般消費者向けのサービスが使えなくなります。
両立させるために、個人用 Gmail アカウントを利用しつつ、メール送信の際には Gmail から VPS 上で立ち上げたメールサーバー (MTA)
に一度メールを送り、そこで DKIM 署名を付けるように設定しました。これもメールの送信数が少なければ大した負荷にはならないので、既存の VPS
インスタンスに同居させられます。
[1] https://mattermost.com/
[2] DKIMとは (JPNIC インターネット用語1分解説)
https://www.nic.ad.jp/ja/basics/terms/dkim.html