作家を志しているものです。これは自分が時々陥ることなのですが、最初は自信満々に筆を走らせていたはずなのに、途中でふと『これって楽しいか?』とか、『こんなの読んでくれる人いるのか?』とか、そんな風に嫌に冷静になってしまう時があります。すると途端に筆が走らなくなってしまいます。なんならそのまま書くのをやめてしまいます。でも何度かそんな気持ちを頑張って押し殺して、どうにか書き切った作品もあるにはあるのですが、自分ではよく書けたという実感みたいなものがたしかにある一方で、『楽しいのか?』という観点から見ると、やはりどうにも自信はもてませんし、また自信も湧いては来ませんでした。一本書き切ったら何かが変わるかも、と思っていたのですが、あまりそういう手応えはなかったような気がします。

山下さんはそういう気持ちに陥ったことはありませんか? 最初から自分の物語をなんの疑いもせずに自信を持って書けましたか? 

それともう一つ。『緑のさる』を書いた時は、どんな気持ちで書きましたか? 

いや、あともう一つ。小説を書く時の山下さんなりのコツ、みたいなものがあったら教えてほしいです。

でしゃばって三つも質問してしまって申し訳ないです。ぜひ聞かせて下さい。

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