セレナ:小惑星ディモルフォス(直径約160m)に探査機を衝突させたDART(Double Asteroid Redirection Test)のことですね。
地球への衝突可能性として、恐竜絶滅の原因になったと考えられている直径10km級の天体は1~2億年に1回、100m級のものは約2万年に1回、25m級のものは約100年に1回と言われています。2013年にロシアに落ちてきた隕石は直径十数メートルと推定されており、それでも衝撃波による被害をもたらしました。そのレベルの大きさのものも防ぐのであれば、数十年に1回といったところになるでしょう。
幸い、現在までに見つかっているNEO(Near Earth
Object:地球近傍天体)が100年以内に地球に衝突する可能性はないそうです。ただ、小さいNEOは発見が難しいので(近年では技術の向上により100m級のものでも発見できるようになってきている)、数十メートル級のものは見逃しているかもしれません。万が一に備えて、こういった実験を通して知見を蓄えておくことが大事ですね。