大谷栄治:首都直下型地震の被害については,東京都や国の予測や対策が提案されています.東京直下型の地震は,マグニチュード6.7-7.3相当で30年以内に70%の確率で予測されています(1).また,想定する地震の被害についても予測されており,この被害予測は,この文献のように予測の最大のマグニチュード7.3を想定して大変甚大な被害が予測されています(2,3).トルコ・シリアで起きた地震は,一番大きなものはマグニチュード7.8でした.したがって,東京都や国が被害を想定した7.3ものよりもマグニチュードが0.5も大きくエネルギーは10^(1.5x0.5)倍すなわち約5.6倍程度になります.マグニチュードが大きいとそれに応じて震度と地震被害も大きくなると予想されますので,現在の被害想定の数倍になるかもしれません.首都直下型地震の被害の想定は,東京都や国の報告(2,3)を見ましょう.大変甚大なものです.日本の耐震基準では震度6強~7の揺れに耐えるように決められました.しかし,これは新築の建物の場合で,古い建物はこの耐震基準が震度5強に耐えるものとなっていて,トルコ・シリアの場合と同じように東京でも問題になっています.
参考文献
(1) https://www.jishin.go.jp/regional_seismicity/rs_kanto/
(2) https://www.bousai.go.jp/kohou/kouhoubousai/h25/74/special_01.html
(3) https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/taisaku/torikumi/1000902/1021571.html