Tomyuki Yokota:ボールペンの構造ですが、その名前の通り、「ボール」が重要となっております。ボールペンを分解してみるとわかりますが、ボールペンの先っぽの部分には金属の「ボール」がついております。この「ボール」は文字を書いたりする際に回転します。この「ボール」が回転すると、裏側のインクの部分が紙などに接触することで、インクが「ボール」から紙に転写されることで書くことができます。そのため、文字を書かない状態では、インクは「ボール」の表面にはない状態になるため、インクのダレなどは起こりません。
一方で、万年筆は毛細管現象を利用して文字を書いています。これは、インクが細い毛を毛細管現象で伝わることで、毛先まで到達し、そのインクが紙にくっつくという原理を用いています。そのため、万年筆では常に毛先にインクがある状態になってしまっていると思っていただければと思います。
印刷技術なども、ブランケットにインクをつけて、そのインクを紙などに転写するという手法を用いております。全く同じではありませんが、このような転写という手法を小さいなペンの中に取り入れることで、インクなどがだれなくなるという仕組みになっています。