Mond

“知”の交流コミュニティ

専門家一覧

歴史上の偉人のエピソードや名言を見た時に、たしかに感動をしたり一部分でも真似しようとは思いつつも、心のどこかで自分は偉人達には到底及ばない存在だから真似しても意味が無いと思ってしまいます。偉人達のエピソードや名言から学ぶ姿勢というものを教えていただきたいです。

44

あなたのご質問を読んで「その人になろう」と「その人の行動を参考にしよう」とを混同しない方がいいのではないかと思いました。

あなたが書かれている「自分は偉人達には到底及ばない存在だから真似しても意味が無い」というのは落ち着いて考えれば、さりげなく誤謬を含んでいることがわかります。

「自分は偉人達には到底及ばない存在である」というのが仮にそうだとしても「だから真似しても意味が無い」というのは極端すぎる結論です。偉人になることが目標ならば、確かに意味はないかもしれませんが、あなたの求めているものは偉人になることなのでしょうか。少しでも参考にしたいということですよね。

偉人たちのエピソードや名言に対して私たちは感動することがあります。そして、自分のこれからの人生に生かすことができる何かを受け取ろうとするのは自然なことですし、何も悪いことはありません。

でも、エピソードをそのまま自分に適用しようとすること、つまり単純な「真似」をするのはまちがっているでしょう。あなたが考えるように、偉人と自分とは違うからです。

大事なのは、その偉人にとってのエピソードを抽象化して理解し、それを自分に適切な形で適用することです。「その偉人は何をどのように考え、どう判断し、自分の行動に結びつけたのか」を理解し「現在の自分にその考え方を当てはめるとしたらどうなるだろうか」と考えるということです。当たり前といえば当たり前のことですけれどね。

それからもう一つ注意したいのは「自分は偉人達には到底及ばない存在だから」という表現に見え隠れする、自己卑下の心です。謙遜になるのは悪いことではありませんが「どうせ自分は……」のように考える気持ちがもしも習慣になっているとしたら要注意ですね。なぜなら、習慣化してしまった自己卑下は事実から目をそらして、自分が何かを改善するときのさまたげになることが多いからです。

自分の生き方に役立ちそうな習慣や考え方を自分に適用するときには、うまく行くこともあればうまく行かないこともあります。自己卑下の気持ちが癖になっていると、うまく行かないときに「やっぱり自分はだめだ」という考えに陥ってしまい、せっかくの改善や習慣付けの継続に失敗することがあります。

そんなふうに思います。