白井さゆり:格付けが下がると金利は上昇する傾向にあります。ただし長期金利はさまざまな要因によって変動していますので、格付けがさがってもずっと金利が高い水準にあるとは限りません。とくに米国のように世界でもっとも需要される国債を発行しているところでは、海外の需要もおおきく、国内のファンドでも沢山保有していますしさまざまな金融取引につかわれているため、ごくわずかさがっても大きなインパクトはないと思います。ただし国債がA格付けを失うとより金利が上昇しやすくなるとみておいたほうがよいです。通常、BB格付け以下になると投機格付けとなりますので、さらに金利は上昇します。途上国の国債の方が格付けの影響は大きいように思います。米国の場合、債務上限問題にからみ議会で合意できないと一時的にデフォルトになるリスクがあり格下げがあります。ただ長くすれば米国経済におおきな影響があるので、比較的早く解決するとみながみているため金利の上昇は6月満期のものが少し上昇している程度です。本日基本合意がなされた報道がありますので、今後議会で合意されれば格下げはありません