Tomyuki Yokota:ご質問ありがとうございます。一般的に透明という場合は可視光(人間がわかる波長の範囲)をほとんど吸収せずに透過するということになるかと思います。どのくらい光を透過するということは、材料自体の特性と、構造、厚さなどいろいろな要素によって決まっております。特に厚さは非常に重要なファクターです。実際に、金属などが10nm程度の薄膜になってきますと、可視光をよく透過するようになります。実際、有機ELなどで、金属薄膜と他の材料を積層することで、透明な電極として用いている研究などは非常に多くあります。また、その他にも、金属をナノワイヤーと呼ばれる構造にすることによって、太陽電池などの透明電極として用いている研究が多くあります。ご指摘の通り、金属の高い導電性と透明性を両立していることが他の透明電極の材料などと比べて大きなメリットとなっています。
ただし、一般的に我々の身近にある熱い金属を透明にすることは難しいかと思います。