うまくなると思います。なぜなら、哲学は頭の中で文章を作っていく営みだからです。作文は論理的かつ感動的でなければなりません。意味不明の文章は作文とは呼ばれません。芸術として成り立つ文章はあるかもしれませんが、それは詩にはなっても作文とは呼ばないでしょう。また、いくら論理的な文章でも、説明書のような無味乾燥な内容は作文とはいわないはずです。作文を作文たらしめているのは、感動という要素にほかなりません。読んで心を動かされるような文章です。その点哲学は、論理的思考を求められると同時に、新たな視点をもたらすことで人の心を動かします。見えていないものを言語するため、皆ハッとするのです。そのハッとする程度によっては、涙することさえあるでしょう。したがって、哲学をすれば作文が上達するのは間違いありません。そして逆もまたしかりです。作文の腕を磨けば、哲学にも役立ちます。何を隠そう、私は子どもの頃から作文がかなり得意でした。でも、哲学に出逢ったのが30歳の頃なので、哲学者になるのが遅れてしまったのです。作文の得意な人は、ぜひ哲学者になることを人生の選択肢に入れてはどうかと思います。

2 years ago

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Past comments by 小川仁志
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