福島真人:過去のアーティストがそんなに品行方正かといえばそうともいえず、カラヴァッジオのように人を殺したり、ピカソの様に女癖が悪い、いつも酒の匂いがしたというポロックとか色々います。アール・ブリュト系ともなれば、作家本人はかなり変わり者という場合も少なくない。それゆえ作品と作家の品行の問題は基本はある程度分離して評価されてきたと思います。 とはいえ、近年のある種のイデオロギー的な流行(特に清教徒主義的な伝統が匂うアメリカのアカデミアではそれが極端になりやすいですが)は、アート業界にも様々なさざ波をまきおこしているようで、それを象徴するのが、アート作品ではないですが、先日公開されたTarという映画の一シーンです。 これは天才女性指揮者でかつ傲慢なターがいかにも今頃の若者と議論をする場面です。この学生は自称トランスジェンダーで、またその視点からバッハが嫌い(女性に子供をたくさん産ませたからけしからん)ということで、最後にそうした評価を認めないターと決裂しますが、こうした、アーティストに倫理的な振る舞いを求める姿勢は、特にアメリカであるようです。ただしそうは言っても、内容的に貧弱な作品が、作家の品行が善いから高く評価ということにはならないのでは。(もっと読む)
Rokky(Tanaka Hiroki):知識無いので感覚ですけど、その影響はあり得そうだなぁとは思います!著者が死んで価値が上がったケースもあったり、作者が犯罪しても事務所のおかげか再浮上したり、どっちも起こりそうですねー。個人的にはアートはわからないですけど、漫画なら面白ければ良いのかなと思います(もっと読む)